「一九世紀西欧における琉球情報と宣教師」

                 (『キリシタン史の新発見』雄山閣) [ISBN4-639-01337-X]

 日本の幕末期、鎖国の最後の時代、外交史や地理的意味で、琉球は、重要な場所になってきます。日本を開国させようとするヨーロッパの国々は、琉球を手掛かりに、日本本土へ近づくこうとするからです。そこで、十九世紀のヨーロッパで、琉球についての情報が、どのうに集められてきたかを明らかにしようとしたものが、この論文です。

 多くは、探検・航海者の残した文献を手掛かりに、情報が伝達されていきますが、ケンペル、シーボルト、キリスト教の宣教師の書き残したものも大いに参照されていきます。この情報を活用して、次々にヨーロッパ列強+アメリカが、琉球から日本の沿岸へと、次々に来航します。

 琉球についての情報は、かなり正確にヨーロッパで知られていました。
 それは、情報を、代々、忠実に印刷物として伝えていたからですが、そのころは、著作権法がなかったので、だれもが心置き無く、他人の書いたものを、丸写しにして使うなんてことも、頻繁にしていました。 そういう丸写しの系譜も、図にしてあります。

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